リタイアして会社から離れると、サラリーマンだった人ほど、「社会や経済との関わりを持ち続けたい」と考えるようです。株式などの投資をすれば、新聞やテレビのニュースを深く見るようになり、現役時代のように見聞を広められると考える人も多いようです。
株式投資というと売却益であるキャピタルゲインを重視する傾向にありますが、リスクを伴います。一方でリスクが低いといわれている高配当株を保有して配当を受取ることも株式投資の魅力の一つで、インカムゲインを重視して投資する人も多くいます。
株式投資で値上がり益を得るのは難しい
株式投資の基本は安く買って高く売り、売却益を得ることです。しかし、最近の株価は乱高下が激しくなっています。アベノミクスで株価が上がった後、世界的に先行きへの不安が出て、値が大きく動きやすくなっているのです。
こうした状況で売却益を得るのは難しくなっています。たとえば、日経平均株価が1%動いたとしましょう。日経平均が10,000円と19,000円の時で比較すると、10,000円のときの値動きの幅は100円ですが、19,000円の時は190円です。
株価が高いと変動幅が大きくなり、値動きが激しくなったと感じるのです
株は儲かるか儲からないか
インターネットを見ていると、「誰でも簡単、すぐに儲かる株の売買方法!」「毎日5分の手間だけで、たった2年で数億円も儲けた主婦の話!」というような広告を見たことがあると思います。
どのような内容なのかとても興味はありますが、普通に考えれば、まず眉唾ものです。しかし、「欲をかかないこと」と「時間をかけること」を自分自身の株式投資のポリシーとした場合、儲けることはできると考えます。
1.株で損をする原因
株も生きた商品ですので、安く買って高く売ることができれば儲かりますが、これが思い通りに事が運びません。株の売買をしたことがある人は、どなたも必ずといって良いほど、「株を買ったら値下がりした」、「株を売ったら値上がりした」という経験があるはずです。
結果論になりますが、売買するタイミングを間違っていたことになります。
ほとんどの場合は、これで「損」(=資金の目減り)をするわけですが、仮に利益が出ていても、「もう少し待っていれば、もっと儲けられていた」と思う場面もあり、そんなときは気分的に損したことになります。
実は、欲が膨れていくことで、冷静に判断できなくなることが、株で損をする原因だと考えられます。
2.株のもう一つの儲け方
株を持つことによって、儲ける方法が値上がり益以外にもいくつか方法があります。それは、株主配当や株主優待といったものを得ることです。
(1)株主配当
株そのものは、資本金への投資であり、事業が軌道に乗った際に、利益の分け前をもらうことが本来の目的です。株主配当をもらって儲けることは、株の投資の「王道」といってもことなのです。
(2)株主優待
株主への利益還元の一環ではありますが、会社にとっては、「新規に株主になってもらう」「安定的な株主になってもらう」「自社商品を試してもらい購入してもらう」といった目的があります。
株主優待そのものは、いわばオマケのようなもので、株主優待にコストをかけるくらいならそのお金を配当金に回せという株主からの要望もありますが、株主優待を楽しみにしている株主もいますのでこの制度もあってもよいと思います。
配当金と株主優待狙いで株を買う
投資は、物価上昇(インフレ)のリスクに備える観点からは良いことです。退職金の運用先としての株式投資は値段が上がったり下ったりする以上、通常の貯蓄に比べて、大きなリスクはついて回ります。
現役時代のように、資産の山をより高く築くような運用は必要ありません。「時間があるから」とパソコンに張り付いて、頻繁に株式売買をするのもあまり感心しません。
一方で、配当金だけでも利回りで2~3%の運用が期待できるものは、株式投資以外に簡単には見つかりません。
そこで、「値上がり益に期待しないこと」「使う予定のないお金を原資とすること」(長期保有が前提で、株が値下がりしても売らなくても済む)「株価が極端に値下がりしないだろう銘柄を選ぶこと」を条件とすれば、大きな損を被ることはまずありませんし、うまく行けば値上がり益も期待できます。
当然、銘柄選びと買うタイミングはとても重要ですが、これを探し当てるのも楽しみが増えてよいことだと思います。
老後の投資は、売却益(キャピタルゲイン)を狙って値動きに一喜一憂するのではなく、じっくり保有しながら配当金や株主優待などを重視する「インカムゲイン」狙いが良いでしょう。日本では株主優待が人気ですが、海外では配当金に注目が集まっています。
米国ではプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)やコカ・コーラなど、数十年にわたって増配を続けている企業があります。日本でも、花王、小林製薬、しまむらなどが15年以上連続の増配です。
こうした企業に投資すると、売買しなくても収益が増えていきます。しまむらの株式を、10年前の2007年4月10日の終値13,440円で、1単元(100株)購入したとしましょう。同社の2008年2月期の配当は1株112円でした。
1単元購入すると、年間配当は11,200円です。17年2月期の配当は1株230円、1単元(100株) 23,000円の予定です。同社の株価は、今年4月10日の終値で15,550円でした増配を続ける企業は好業績で、株価も業績を反映して上がる傾向があります。
上場投資信託(ETF)の活用もよい
好業績で増配を続ける企業を見つけるのが難しければ、株価指数に連動する上場投資信託(ETF)の活用も良いでしょう。ETFへの投資は、個別に株を選んで投資する場合と比べて、投資資金が少なくて済みます。
また、株価指数を構成する複数の銘柄で投資している形になるため、リスクを抑える分散投資が簡単にできます。個別に株を買った場合の配当と同様の収益も期待できます。ETFでは、配当などからの収益は分配金として得られます。
長期保有により、分配金が積み上がることが期待できるのです。
将来お金の不安をなくすためにできることとは?
将来的にお金の不安をなくすには、貯蓄を増やすことも大切ですが、ただ、貯蓄を漫然と続けているだけでは、お金が貯まることはあっても増えることはありません。足し算だけではなかなか資産は増えません。
貯蓄を始めることはもちろん悪いことではないし、大切なことですが、お金持ちは積極的に投資を行っていることを肝に銘じておく必要があります。
超低金利の時代に、2%、3%の金融商品を探そうとすれば、投資信託や株式といった投資商品にならざるを得ないでしょう。投資をすることはお金を増やす上では避けては通れないものと認識する必要があります。
平均寿命が延びてくると、定年退職後の収入を年金と貯蓄に依存するだけは不安を抱えながら生活することになります。投資で資産を増やすことが必要になってきます。お金の不安を解消して、老後を安心して暮らしていくために投資などにぜひ挑戦してみてください。
○THEO+ [テオプラス] docomo
証券口座開設時の本人確認やマイナンバー登録などの手続きが不要で、dポイントクラブのアプリやWEBから簡単なステップで、dポイントを活用した投資体験ができます。
運用状況は、ポイント投資サービスサイトで投資信託の基準価額に連動した日々の増減を確認できます。また、運用中のポイントは、原則24時間365日、好きなタイミングでdポイントとして引き出すことができます。
☞ 資産運用なら【THEO+[テオプラス] docomo】 のページへ進む
○WealthNavi(ウェルスナビ)
ウェルスナビは世界水準の金融アルゴリズムを提供する、投資経験者に選ばれているロボアドバイザーです。手数料は1%のみで、国際分散投資を自動運用します。リスクを最小限に抑えます。
長期的な利益の最大化を目指すウェルスナビには以下のような3つの特徴があります。
- リスク許容度に応じた自動メンテナンス
- 国際分散投資で最適ポートフォリオ
- 米ドル建てによる低コストのETFへの投資
フィンテック業界で大いに期待されているロボアドバイザーです。SBIグループとの業務提携発表、メガ三行のVCによる出資、ベンチャーコンテストでグランプリ受賞(RISING SUN EXPO 2016)。
☞ WealthNavi のページへ進む
○クラウドクレジット
クラウドクレジットが運営する「貸付型クラウドファンディング」は、「資産運用をしたい投資家」と「資金を必要とする企業」をインターネットを通じて結びつけるサービスです。
投資家が運営会社を介して資金を必要とする事業者へ資金を貸付け、分配金を受け取るという仕組みの新しい投資商品です。株や為替の市場に影響されないミドルリスクミドルリターンを狙える魅力的な投資方法です。
欧米を中心に急激に拡大している市場であり、日本でも近年伸長しています。貸付型クラウドファンディングは、新しい資産運用として、ここ数年で大きく資金流入が拡大している注目の投資市場です。主な特徴は海外の成長国へ投資でき、高い利回りの商品が多く、1万円から少額投資できることが挙げられます。
☞ 【クラウドクレジット】 のページへ進む
「投資」というと、難しく感じたり、損をする可能性があったりすることから、敬遠されることも少なからずありますが、その仕組みをきちんと理解して、リスクを最小限に抑えることができれば、決して危険なものではありません。
ここで紹介したもの以外にも資産を増やすのに適した方法があります。
興味のある人はこちらをご覧ください。
コメント