モノやサービスの価値はずっと同じではなく、市場のその時々の需要と供給の関係によって変動していきます。
交換の手段であるお金は価値が変化する
モノやサービスの値段は、需要と供給の量によってバランスが成り立っています。
モノやサービスを提供する側は多くの利益を生み出すことを目的とするため、できるだけ値段を高く設定しようとします。
しかし、値段が高すぎると、それを買いたいと思う人が少なくなり、需要が減ってしまいます。
モノをいくらなら買うか、いくらなら売るかは人や企業により異なります。
その中で、多くの人の判断が一致するところに価格は落ち着いていきます。
買いたい人も売りたい人も取引しても良いと考える値段が、需要と供給の関係で成立したモノやサービスの値段です。
モノの量(供給)よりも欲しい人(需要)が多いと値段が上がります。
モノの値段が全体的に上がっていくことをインフレーション(=インフレ)といいます。
逆にモノの量が増えすぎたりすると、売りさばくために値下げが行われます。
社会全体で値下がりが続くことをデフレーション(=デフレ)といいます。
モノの価格はいつも同じではないし、モノと交換するお金の価値も変化していきます。
個人の判断がお金の価値にも影響を与えています。
需要と供給によって価格が決まる
需要量(欲しい人の数)と供給量(商品の量)がちょうど釣り合う所で価格が決まります。
需要に対して供給が少なければ価格は高くなり、逆に需要に対して供給が多ければ価格は低くなります。
【需要と供給のバランスが釣り合っている場合】
〇パソコンが100,000円で買える
【供給よりも需要が多い場合】
〇パソコンの値段が120,000円に上がる
【需要よりも供給が多い場合】
〇パソコンの値段が80,000円に下がる
インフレとデフレとは?
インフレは需要が供給を上回ることで起こり、デフレは需要が供給を下回ることで起こります。
インフレの場合は物価が上がり、デフレの場合は物価が下がるなど、生活にも大きな影響が出ます。
1.「需要>供給」の場合
需要(欲しい人)が多いのに、供給量(商品の量)が追いつかないのが原因となっており、その場合、価格が高くても売れるので、物価が上昇します。
その結果として、物価が上昇、すなわちインフレとなります。
〇インフレの例
【インフレによる生活への影響】
- 物価が上がる
- 預貯金の価値が下落
- 金利が上がる
- 給与がアップしやすい
2.「需要<供給」の場合
需要(欲しい人)が少ないのに、供給量(商品の量)が多すぎるのが原因となっており、その場合、価格を安くしないと売れないので、物価が下落する。
その結果として、物価が下落、すなわちデフレとなります。
〇デフレの例
【デフレによる生活への影響】
- 物価が下がる
- 預貯金の価値が上昇
- 金利が下がる
- 給与が上がりにくい
インフレかデフレかは消費者物価指数(消費者が購入するものの値段の変動)で判断します。
良いインフレと悪いインフレ
日本銀行がインフレ2%を目標とするなどのニュースを見聞きしたことがあるでしょう。
実はインフレには良いインフレと悪いインフレがあります。
- 景気が良くて2%のインフレに → 給与も3%アップ=良い4インフレ
- 材料費の値上がりなどで2%のインフレに → 給与はそのまま=悪いインフレ
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