【ここがポイント!】
- 複数の投資家から資金を集めて投資する
- 投資先によって投資信託の特徴はさまざま
- 投資方針などは目論見書で確認
投資家から資金を集め株や債券などで運用
投資信託は証券会社や銀行などで購入できる金融商品です。
取り組みやすく、リスク管理も株に比べ容易という点で、ビギナー向けの商品といえます。
まずは、投資信託のしくみを押さえておきましょう。
投資信託は大勢の投資家から資金を集め、複数の株や債券、不動産などで運用することから、一般的に「ファンド(基金)」と呼ばれています。
投資委託会社と呼ばれる「運用会社」が投資信託を設定、運用指図をし、「管理会社」と呼ばれる信託銀行が市場を通じて売買を行い、顧客資産を管理しています。
また、「販売会社」である銀行や証券会社は、投資信託を多くの投資家に説明販売をするという形になっています。
投資信託は、通常1万円から購入できますが、近年ではネット系の証券会社を筆頭に100円や500円からでも購入できるようになっており、手軽に始められる投資としても注目を集めています。
投資信託も、株式と同様に毎日値動きがあります。
この価格を「基準価額」といい、投資家が購入する際の基準となります(投資信託を新規設定するときの価格はすべて1万円となっています)。
投資信託の規模と価値
1.純資産総額
投資信託が投資家から集めた資金の総額と投資信託の運用結果を加えた金額です。
例:
10人が10万円ずつ購入= 100万円
運用がうまくいき5%の利益を獲得= 105万円
<ポイント>
純資産総額が大きい方が幅広く投資ができて、運用が安定しやすくなります。
2.基準価額
純資産総額を販売している口数で割り算したもの
例:全1万口の投資信託の場合
純資産総額1億円なら、基準価格は10,000円
純資産総額1億5千万円なら、基準価格は15,000円
<ポイント>
基準価格が上がっている投資信託は運用がうまくいっていると判断できます。
投資信託は大きく2種類ある
投資信託の投資先はさまざまですが、投資先の分野や業種などはあらかじめ決められています。
たとえば、投資先に株を含む(含むことができる)ものは株式投資信託といい、株を含まず、債券などに投資するものは公社債投資信託といいます。
株の方が債券よりも値動きが大きくなるため、リスク・リターンも株式投資信託の方が大きくなります。
株式投資信託の中にも、国内株に投資するものや海外株に投資するものなど種類があります。
日経平均株価のような株価指数と連動するように設計されているものもあれば、値上がりしそうな銘柄に絞って投資するものもあります。
【投資信託のしくみ】
【投資信託の分類(一例)】
投資対象 |
投資先の範囲 |
||
株式投資信託 |
株に投資可能(投資しなくても良い) |
国内型 |
主に国内の株・債券で運用 |
公社債投資信託 |
株に投資できない |
海外型 |
主に海外の株・債券で運用 |
不動産、原油、金などに投資する投資信託もある |
外貨建ての場合、為替変動の影響を受ける |
投資信託の特徴を目論見書で確認する
投資信託選びでは、どんなものに投資し、どのくらいリスク・リターンがあるのかを把握することが重要で、これを把握する書類が販売会社が交付する「目論見書」です。
目論見書には、「投資信託の特徴」「運用方針」「運用に係るコスト」「投資対象」「運用リスク」など、その投資信託自体のことがまとめられています。
投資家が購入する際には、販売会社は必ず「交付・説明」することが義務付けられています。
購入を決める前に必ず内容確認するようにしましょう。
また、投資信託がビギナーに向いている理由として、他の投資商品と比べて、少額から投資することができるという点が挙げられます。
株式の場合、銘柄によっては数十万円から数百万円の資金が必要となりますが、投資信託の場合は100円、500円といった少額の金額から取り組むことができるメリットがあります。
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