【ここがポイント!】
- 投資信託は自動的に分散投資できる
- 分散投資は損失を抑える重要な方法
- 投資金額を問わず分散投資効果が得られる
投資先が増えるほどリスクが小さくなる
投資信託には、もう一つ大きなメリットがあります。
それは複数の株や債券に投資するという特徴があるため、自動的に分散投資できるということです。
分散投資とは、投資先を分散することにより、株価・債券価格の下落時などに受けるダメージを抑えることをいいます。
資金を守り、投資を長く続けていくために、もっとも重要な考え方の1つといえます。
たとえば、100万円の資金を1つの株に投資するのが集中投資で、10万円ずつ10銘柄に分けて投資するのが分散投資です。
【分散投資の考え方】
値動きを完璧に読み当てることは不可能です。
長く投資を続けるためには、外したときのマイナスを小さく抑えることが大事です。
資金を集中させるほどリスクが大きくなる
集中投資をした場合、選んだ銘柄が値上がりした時には大きなリターンが得られます。
しかし、必ずしも狙い通りに上がるとは限りません。
業績悪化のニュースが出たり、相場の変動要因(為替変動、経済指標の悪化、自然災害など)により、相場が急落することも考えられます。
そのような状況になると大きな損失が出てしまいます。
そもそも、値動きを読み当てることは誰にもできません。
その点、投資先を分散していれば、仮に1つの銘柄が急落しても、集中投資した場合よりもダメージは小さくなります。
相場の急変時に、値下がりする銘柄があっても、値上がりする銘柄もあるかもしれませんので、その差し引きによって損失を抑えることができます。
「卵を1つのカゴに盛るな」という投資格言があるように、投資資金を分散し、リスクを抑えることが大事です。
投資先が増えれば増えるほど、リスク・リターンは小さくなります。
この考え方は、株や為替など、その他の投資でも同じです。
【投資先の数とリスクの関係】
少額投資でも分散投資効果がある
十分な資金があれば、自分で分散方法を考え、複数の銘柄に投資することもできますが、限られた資金で投資する場合は難しくなります。
株の場合、1単位あたり数十万円する銘柄が多いため、仮に投資が100万円あったとしても数銘柄にしか分散できません。
その点、投資信託は自動的に分散投資ができます。
たとえば、日経平均株価連動型の投資信託は、東証1部に上場している225種の株に投資ます。
つまり、この投資信託を買うと、225銘柄から選んで分散していることになります。
TOPIX連動型の投資信託はさらに投資先が多く、東証1部に上場している約2,000銘柄に投資します。
個人で2,000銘柄に分散投資するためには莫大な資金が必要です。
しかし、投資信託なら仮に投資額が1万円でも、2,000銘柄に投資するのと同じ分散投資効果が得られるのです。
【分散投資の例】
投資信託を買うということは、投資信託が組み入れる銘柄すべてに分散投資するということです。
日経平均株価やTOPIX連動型など組み入れ銘柄が多い投資信託(インデックス型)は分散投資効果が大きくなります。
【用語解説】TOPIX(東証株価指数)
東証1部上場銘柄の値上がり・値下がりを表すもので、数値の変動で市場の状況が把握できます。
日経平均と並んで重視される株価指数です。
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