【ここがポイント!】
- 株式型と債券型など値動きが異なるものを持つ
- 景気が悪いときは株式型、悪いときは債券型
- バランス型は自動で配分調整してくれる
値動きは異なる商品を組み合わせる
投資信託は複数の商品を組み入れるため、分散投資効果が高くなるという特徴があります。
また、積立方式で細かく購入していけば、さらに分散投資効果が高くなります。
分散投資によって値動きの影響を抑えることは、投資の安全性を確保するための基本的な考え方です。
投資信託はそれを自動的に実現できますが、株、為替、仮想通貨などの投資でも分散投資は重要です。
個別で株などを取引する人や投資信託の分散投資効果をさらに高めたい場合には、値動きの異なる商品を組み合わせることがポイントです。
たとえば、株と債券は概ね逆の値動きをしますので、両方を持つことによって資産全体の値動きは安定しやすくなります。
投資信託も同じで、複数の投資信託を買う場合、株式型と債券型を持つと資産総額が安定しやすくなります。
組み合わせ方によって資産の増減リスクが抑えられる理由は、商品によって景気や相場変動の影響が異なるためです。
株(株式型投資信託)と債券(債券型投資信託)を例にすると、景気が良くなったときには、株が値上がりし、債券が値下がりします。
また、世の中がインフレに向かうと、株が値上がりし、債券が値下がりします。
このような値動きの特徴を押さえておくことで、景気変動などに影響を受けづらい資産配分ができるようになるわけです。
【景気変動時の値動き】
景気回復・好調のときはインフレになりやすく、現金の価値が下がり、モノの価値が上がります。
現金での運用となる預金や現金の性質に近い(現金で受け取る)保険や年金などは価値が下がるため、モノの性質を持つ株や不動産などに持ち替えることが大事です。
なお、不景気の場合はその逆になります。
景気動向に合わせて定期的に配分を見直す
これから投資を始める場合は、特にインフレの影響を考えることが大事です。
日本はバブル経済の崩壊以降、ずっとデフレの状態が続いていたわけですが、現在はデフレを脱却し、インフレに向かっています。
仮にインフレ傾向が続くとすれば、インフレで価値が減る現金や、現金に近い性質を持つものよりも、インフレ時に値上がりしやすい株、不動産、REITなどを持っておく方が資産を増やしやすくなります。
また、将来的にまたデフレになったときは、株や不動産などを売り、現金化することで資産を守ることができます。
中長期で投資していく場合は、このような景気変動に目を向けることが重要です。
景気の変化は、たとえば、インフレ率の推移などを見ることによって把握できます。
身近な指標としては、日経平均株価などの株価指数や、預金や債券(国債など)の利回りを見ることもできます。
【投資信託の組み合わせ例】
投資先も自動で調整してくれる
景気は必ず循環しますので、よくなるときがあれば悪化するときもあります。
中長期の運用を前提として投資信託を持つ場合も、そのことを念頭に置きつつ、定期的に保有する投資信託の種類を確認し、必要に応じて持ち替えることが大切です。
その手間を抑えたい場合は投資先を定期的に見直し、入れ替えてくれる(リバランスといいます)バランス型と呼ばれる投資信託を検討するのもひとつの方法です。
【バランス型投資信託のリバランス機能】
リバランスはバランスを調整するという意味です。
バランス型投資信託は、景気や相場の変動などによって資産配分が変わったときに、自動で元の状態(図の場合、株式型50:債券型50)に戻してくれます。
結果として、値上がりしたものを高く売り、値下がりした方を安く買うことができます。
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