【ここがポイント!】
- ETFは株のように市場で売買できる
- 保有中のコストが安く長期保有にも向いている
- 株価、金、REITの価格と連動して値動きする
市場でいつでも売買できる投資信託
投資信託の中には、株と同じように市場で売買できるタイプのものもあります。
これをETFといいます。
市場で売買できることでどんなメリットがあるのでしょうか。
一般的な投資信託の中で単位型と呼ばれるものは、投資家から資金を集める期間(募集期間)が設定されます。
この期間に集まった資金をもとに実際の運用がスタートし、期間を過ぎた場合は購入できません。
また、いつでも買える投資信託(追加型・オープン型)もありますが、このタイプも売買は1日1回のみです。
市場が閉じた後で、その日の取引価格(基準価格)が決まります。
そのため、急に現金化する用事ができたり、相場の急変に合わせて売買したいとき(平日9時~15時・昼休みあり)などに対応できません。
一方、ETFは市場が空いているときであればいつでも売買可能です。
「買いたい」「売りたい」と思ったタイミングで売買できるため、自由度が高くなります。
【注文から売買成立までの流れ】
ポイント
投資信託(株式型)は当日に出した売買注文は、その日の基準価格で取引が成立します。
なお、注文を出した時点では価格がわかりません。
一方、ETFは買いたいとき、売りたいときに注文が出せます。
市場で売買が成立するため注文から取引成立のタイムラグがありません。
日経平均株価など様々な指数と連動
ETFはインデックス型の投資信託の一種で、日経平均株価やTOPIXなどの指数(インデックス)と連動するように設計されています。
そのため、銘柄入れ替えの手間などがかからず、信託報酬などのコストが安く抑えられています。
この点は、長期保有したい人にとってメリットといえます。
また、日経225採用銘柄や東証1部上場銘柄など多数の銘柄に投資しますので、分散投資効果が高いのも特徴です。
たとえば、個別銘柄は1日20%近く値動きすることがありますが、日経平均株価やTOPIXは、大きく動いても数%です。
リスクを抑えつつ株に投資でき、注文や売買の方法が株と同じですので、将来的に個別株の投資をしたいと思っている人にとっては株取引に慣れる手段にもなります。
さらに、値動きが把握しやすい点も特徴といえます。
たとえば、日経平均株価やTOPIXなどの指数は、日々の経済ニュースなどの中で報じられます。
手間をかけて調べようとしなくても、少しニュースを意識するだけで自分が保有していたり、買いたいと思っているETFの値動きが、簡単にわかります。
ちなみに、日経平均株価など株価指数と連動するETFのほかに、金、原油、小麦、REITなどと連動するETFもあります。
海外の株や債券と連動するETFもあるため、海外投資に興味がある人は検討してみるとよいでしょう。
ETFは1口数万円から買えるものがほとんどですので、これから株式投資を始めたい人にとっても、株のほかに投資対象を広げたい人にとっても、手軽な商品といえます。
【ETF(Exchange Trade Funds)のしくみ】
【ETFの種類】
東京証券取引所には約200種のETFが上場しています。
株価連動型のほか、専門知識が必要な貴金属や農産物の投資もETFなら手軽にはじめられます。
株価(指数)と連動
- 日経平均株価連動型
- TOPIX連動型
- 外国株連動型
主な株価指数はニュースなどで報じられるため、値動き把握が容易です。
不動産、債券、その他商品価格と連動
- 金
- 原油
- 債券
- REIT
- プラチナ
- 農産物
売買方法は株や株価指数連動のETFと同じです。
商品取引の専用口座などを開かなくても、投資対象を広げられます。
【用語解説】指数(インデックス)
投資商品の値動きを把握しやすくするために作られた数値のことで、日経平均株価やTOPIXが代表的で、ほかにもダウ指数、REIT指数などがあります。
ETFを含むインデックス型は各種指数と連動して値動きします。
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