パート収入の壁とは?|ゆとりある老後は妻の働きがポイントになる

マネー全般

今の50代夫婦は、フルタイムの共働きは少なく、妻が専業主婦か、パートで働いているケースが多いです。配偶者控除を受けられるパートの上限年収が、103万円から150万円に拡大されていることを知っていますか。

平成29年度税制改正により、「扶養」「収入の壁」という言葉が、以前にも増して飛び交うようになりました。ゆとりある老後に備え、妻も収入を増やして世帯収入アップを実現するために、どのような点に気を付ければよいか確認しておく必要があります。

2つの収入の壁とは?

パートで働く妻の多くは、夫の扶養の範囲内で働きたいといいます。しかし「扶養の壁」について正確に知っている人は多くありません。「夫の税金」と「妻の社会保険」の二つの壁があることを知っておきましょう。

1.夫の税金の壁

まず「夫の税金の壁」については配偶者控除を受けられるかどうかにより、自身の手取り額が変わります。

この壁は、平成29年まで「妻の年収103万円以内」でしたが、平成30年1月から「150万円以内」になりました。妻が年収150万円になるまで働いても夫は控除を受けることができ、手取りが減ることはなくなりました。

さらに妻が150万円を超えて働いても段階的に控除を受けることができ、夫の手取りは大きくは減りません。この点だけにフォーカスすると「今まで年収を100万円位に調整していたけれど、今年は150万円まで働きたい」と考えるパートの人は少なくありません。

2.妻の社会保険の壁

ここで注意したいのは「妻の社会保険の壁」です。働く条件により「130万円の壁」と「106万円の壁」があります。

(1)130万円の壁

パート収入が130万円未満なら、会社員の夫の「社会保険の扶養」に入ることができ、保険料を払わずに済みます。しかし、130万円以上になると、妻は夫の社会保険の扶養から抜け、自分で年金や健康保険の保険料を払わなくてはいけなくなります。

妻が自分で社会保険料を払うようになると、収入増と同時に支出も増え、手取りは減ることになります。ちなみに妻の収入が130万円になると手取りは129万円の時より約16万円も減ります。

(2)106万円の壁

パート先が従業員501人以上の場合、年収106万円以上働くなど諸条件を満たした場合、その会社の社会保険に加入することになります。

【すべて満たすと社会保険に加入となる条件】

※勤務時間・勤務日数が常時雇用者の4分の3未満で以下全てに該当する労働者

  • 勤務先が従業員501人以上
  • 週の所定労働時間が20時間以上
  • 雇用期間が1年以上見込まれる
  • 賃金が月額8.8万円以上
  • 学生ではない

130万円の壁を超えると損をするのか?

129万円の時と同じ手取りになるのは収入が153万円くらいになったときになります。これだけで損得を考えると「130万円」の範囲内で働くのが得だと思いますが、130万円の壁を超えて働くメリットもあります。

厚生年金に加入することで、将来の年金額がわずかですが増えます。病気なので欠勤した場合、健康保険から「傷病手当金」として給料の一部の補償を受けられます。

また、少子高齢化などを考慮すると、夫の社会保険の扶養に入り、妻が保険料払わなくてもよい制度が今後もずっと続くかは不透明です。

年収140万円前後では負担の方が多いですが、長期的な視点を持ち、「○○の壁」を意識せずに「153万円以上」を目指して働くことも一つの選択肢になります。

一方、子育ての最中だったり、親の介護に直面して働く時間を増やせない人は、129万円まで働くことを目指し、増えた収入を貯める選択肢もあります。

自営業の場合、社会保険料負担は変わらず

ただし、夫が自営業などで、国民健康保険や国民年金に加入している場合は、最初から妻の方も国民健康保険や国民年金に加入しています。このため、130万円(106万円)の壁は最初からありません。この場合は106万円、130万円、150万円の壁など何も気にせずに働くのがよいでしょう。

ゆとりある老後は妻の働きがポイントになる

公的年金の給付が減少する中、老後の収入を心配する人は多くなっています。リタイア後の資金準備は早めに始めると有利になりやすくなります。

しかし、貯蓄の目減りを抑えたり、年金の受取額を増やしたりして夫婦でゆとりある老後を送るには妻が働くことが選択肢になります。特に妻が専業主婦の場合、その働き次第で家計は大きく変わる可能性があります。

夫が定年を迎えたり、定年が近づいてきたりすると妻が再び働きに出る例はよくあります。熟年世代の場合、夫の給料を増やすのはハードルが高く難しくなりますが、専業主婦の妻が働けば老後の資金準備に役立ちます。

パート収入には自分(妻)名義で貯めることをオススメします。年金生活に入り、夫に先絶たれると収入は激減します。そのときに「自分名義」の貯蓄は心強いものです。夫が年金生活に入ってもパートを続けるようにしましょう。

妻が働きに出れば、お金が貯まり、家にいることの多くなった夫は家事能力も高まり、一石二鳥になります。もちろん子育ての最中だったり、親の介護に直面したりして、働きたくても働けない人もいます。

ただ、お金の面だけを見れば夫婦のゆとりある老後は夫だけでなく、むしろ妻の働きがポイントといえるのです。

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将来お金の不安をなくすためにできることとは?

将来的にお金の不安をなくすには、貯蓄を増やすことも大切ですが、ただ、貯蓄を漫然と続けているだけでは、お金が貯まることはあっても増えることはありません。足し算だけではなかなか資産は増えません。

貯蓄を始めることはもちろん悪いことではないし、大切なことですが、お金持ちは積極的に投資を行っていることを肝に銘じておく必要があります。

超低金利の時代に、2%、3%の金融商品を探そうとすれば、投資信託や株式といった投資商品にならざるを得ないでしょう。投資をすることはお金を増やす上では避けては通れないものと認識する必要があります。

平均寿命が延びてくると、定年退職後の収入を年金と貯蓄に依存するだけは不安を抱えながら生活することになります。投資で資産を増やすことが必要になってきます。お金の不安を解消して、老後を安心して暮らしていくために投資などにぜひ挑戦してみてください。

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