年金保険料が払えないときの対処法|年金をもらうために必要なこととは?

老後に備える

老後に年金を受け取るには10年以上の加入期間が必要

会社員の公的年金保険料は給与から天引きされるので、通常、払い忘れることはありません。

しかし、個人事業主や無職の人、学生などの第1号被保険者は自分で払うため、うっかり忘れたり、資金不足で払えないこともあるかもしれません。

未納にままにしておくと年金の受取額が減ったり、加入期間10年未満の人は年金をもらえません。

また、未納のままでは障害年金や遺族年金の給付もありません。

所得が一定額以下の人は、市区町村の国民年金窓口で手続きをすれば保険料が免除になり、学生や50歳未満の人は猶予されます。

免除や猶予期間は加入期間として扱われるので、必ず手続きをしましょう。

支払い免除または猶予の手続きを必ず行う

誰でも免除や猶予してもらえるわけではありませんが、申請すると前年度の所得で審査されます。

対象となる人は以下の3つのタイプです。

1.個人事業主やパート・アルバイトなど(※厚生年金未加入であること)

(1)審査対象

  • 免除の場合:本人・世帯主・配偶者の前年度の所得
  • 猶予の場合:本人・配偶者の前年度の所得

(2)必要書類

  • 年金手帳

(3)申請先

  • 住民登録をしている市区役所・町村役場の国民年金担当窓口

2.会社を退職(※失業中も該当)

(1)審査対象

  • 世帯主・配偶者の前年度の所得

(2)必要書類

  • 「年金手帳」
  • 「雇用保険受給資格者証の写し」または「雇用保険被保険者離職票等の写し」

(3)申請先

  • 住民登録をしている市区役所・町村役場の国民年金担当窓口

3.学生(※学生納付特例制度)

(1)審査対象

  • 本人の前年度の所得

(2)必要書類

  • 「年金手帳」
  • 「学生等であること」または「学生等であったことを証明する書類」

(3)申請先

  • 住民登録をしている市区役所・町村役場の国民年金担当窓口
  • 年金事務所
  • 在学中の学校(※在学中の学校が学生納付特例の代行事務を行う許認可を受けている場合

免除や猶予の手続きをするメリット

老齢基礎年金の1/2は税金で賄われているので、保険料全額免除でも1/2は将来の年金を確保できます。

 

老齢基礎年金

障害基礎年金

遺族基礎年金

(受給資格期間への算入)

受給資格期間への算入

年金額への反映

納付

全額免除

1/2

一部納付※

5/8~7/8

納付猶予・学生納付特例

×

未納

×

×

×

※一部納付の承認を受けている期間については、一部納付の保険料を納付していることが必要

参考:日本年金機構

未納の追納は2年以内で免除の追納は10年以内

免除や猶予の手続きをしないまま未納になっている場合は過去2年まで、免除や猶予は過去10年まで遡って保険料を納めることができます。

追納できる期間はあるか、「ねんきんネット」でも確認でき、追納する場合は、年金事務所での申し込みが必要になります。

ねんきん加入者ダイヤル(0570-003-004)や近くの年金事務所に相談するとよいでしょう。

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