低金利は保険も同じ早期の解約は元本割れに注意
保険の中には貯蓄代わりに使えるものがあります。
個人年金保険、終身保険、養老保険、子ども保険の4つがその代表です。
掛け捨てではないので保険料は高く、預金と同じく低金利です。
保険料の支払い方法には月払いや年払い、一時払いがあります。
まとめて払うと保険料が安くなり、その分、預金でいえば利息にあたる部分が増えます。
保険料は一定額まで所得控除できて、少々節税できます。
払った保険料には万一のときの備えとして保障が含まれているため、受取額が支払額を下回る「元本割れ」が生じることもあります。
保険会社の経費も引かれるので、加入後、早期に解約した場合も元本割れします。
保険は元本割れが起こることがある
保険に入るときは戻り率を計算して元本割れリスクの確認をします。
戻り率とは、保険料の総額に対して契約者が受け取ることができる受取総額の割合です。
1.銀行預金との違い
(1)銀行預金
元本に預金金利を掛けた利息がつき、満期になると元本と利息を受け取れます。
元本割れはありません。
(2)保険
払い込んだ保険料から保険会社の経費を引いた残りを運用します。
経費を超える利益が出ないと、加入者にとっては元本割れになります。
2.元本割れしないかチェックする
次の式を使い、元本割れしないかを戻り率で確認します。
戻り率が100以下だと元本割れ、100以上なら増えているということになります。
受取額 ÷ 払い込み保険料の総額 × 100 = 戻り率(%)
例 満期保険金(受取額) = 200万円
払い込み保険料の総額 = 月9,600円 × 12カ月 × 17年 = 1,958,400円
2,000,000円 ÷ 1,958,400円 × 100 = 102.124(%)
100%以上なので元本割れしていません。
ただし、戻り率は銀行などの金利(年利)とは違うので注意が必要です。
4つの貯める保険のしくみと特徴
それぞれの保険の最もシンプルなパターンは以下の通りになります。
保険会社によりさまざまなバリエーションがあります。
1.個人年金保険
- 老後資金のために利用する
- 確定年金、終身年金、有期年金などがある
〇個人年金保険:(例)10年確定年金
- 払い込んだ保険料をもとに老後に年金として受け取る
- 払い込み途中で死亡すると死亡保険金が支払われ、契約を終了
2.終身保険
- 老後資金や相続対策のために利用する
- 保険料の支払いには主に有期払込タイプと終身払込タイプがある
〇終身保険:(例)有期払込タイプ
- 死亡保障が一生続く
- 解約すると解約返戻金をもらえ、その解約返戻金は年金受取などもできる
3.養老保険
- 死亡保障と貯蓄のために利用する
〇養老保険
- 死亡すると死亡保険金を受け取れる
- 満期時に生きていると、死亡保険金と同額の満期保険金を受け取れる
- 現在は金利が低く、あまりオススメできない
4.子ども保険
- 親の死亡保障を確保しながら教育費を準備したいときに利用する
〇子ども保険
- 保険料を払い込み、満期時に学資金を受け取る
- 満期前に契約者(親)が死亡すると保険料の支払いが免除され、学資金は予定通りに受け取れる
- 満期前に子どもが死亡すると死亡給付金を受け取り、契約は終了する
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