働き方によって変わるお金のもらい方と収入
お金を稼ぐための仕事にはいろいろな種類がありますが、お金のもらい方では大きく3つに分けられます。
- 毎月あるいは毎年、決められた月給や年俸でもらう
- 働いた時間に応じて時給や日給でもらう
- 販売量や仕事の出来高でもらう
正社員は月給制が多く、毎月の収入は最も安定しています。
非正規の働き方のうち、アルバイトやパート、派遣社員は時給や日給制が多いです。
個人事業主や自由業は、販売した量、仕上げた量で収入が決まります。
個人で店などを経営する、仕事に応じで契約する芸能人、作家、弁護士などがあります。
実力次第で高収入を期待できる反面、収入が不安定です。
お金のもらい方は3パターン
収入の形態により、収入の継続性や安定性、金額が変わります。
1)月給・年俸
残業等により変動はあるが、基本給の分は一定となります。
2)時給・日給
働いた時間や日数に応じて収入は日払いや月払いとなります。
3)販売量・出来高
働いた時間にかかわらず、仕事の成果に応じて収入の額も時期も決まります。
雇用形態別に見た待遇の違い
会社に雇われて働く場合でも、雇用形態によって待遇が異なります。
正社員 |
契約社員 |
パート・アルバイト |
|
契約期間 |
無期 |
数ヶ月~1年 |
短期~長期(一定期間ごとに更新も) |
昇給 |
毎年少しずつ上がることが多い |
自分で会社と交渉 |
時給が数十円単位で上がる |
賞与 |
年2回支給されることが多い |
企業による |
ない企業が多い |
昇進・昇格 |
ある |
企業による |
企業による |
退職金 |
ある(企業による) |
ない企業が多い |
ない企業が多い |
社会保険 |
ある |
ある |
労働時間によってある |
稼ぎ方はライフステージによって変えられる
正社員や自営業、パートなど、さまざまな働き方を自由に選べます。
働き方を変えた場合、収入はどう変わるのか見てみましょう。
例)23歳から社会人、35歳のとき脱サラして個人事業主になった場合
例)23歳から社会人、30歳で転職して収入アップした場合
例)23歳から社会人、30歳で結婚・専業主婦になり、40歳からパートの場合
このように働き方により収入も変わります。
ライフプランと合わせて考えていきましょう。
産業・学歴・会社規模で会社員の賃金には差がある
転職・就職にあたって、やりたい仕事から働く業界を選ぶ人が多いと思いますが、業界や学歴によっては収入に差を及ぼし、長く働くほど差は大きくなります。
生涯でもらえる賃金は、大企業で定年まで働いた大卒男性で推計3億1990万円(退職金は含めず)、中小企業や高卒、女性であったり、転職した場合はもっと少なくなります。
ただし、これは現在の賃金から推計した平均値です。
企業では年功序列が減り、実力主義が増えています。
また、これまで人間が行っていた仕事がロボットや人工知能によって代替され、賃金が大幅に減ったり新しい職種が生まれたりする可能性もあります。
仕事を選ぶときは現場の収入に加え、労働時間、昇給などの労働条件はもちろんのこと、業界の将来性を考慮するとよいでしょう。
産業別賃金トップは教育・学習支援業
下図は主要12産業の産業別賃金(男女計)。
現在は正規雇用と非正規雇用の格差は歴然です。
そのため正規・非正規にかかわらず、同一労働同一賃金などの改善が法律で規定されました(平成27年施行)。
出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」(雇用形態別)。
産業間のTOP(教育、学習支援業)と最下位(宿泊業、飲食サービス業)の格差は正社員で13万円以上となっています。
「産業」も職業選択のポイントになります。
同じ大卒でも生涯賃金が1億円近く変わる
学歴と会社の規模でも、生涯賃金は大きく変わります。
下図は男性の生涯賃金です。
出典:労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2019」(生涯賃金など生涯に関する指標)。
学校を卒業し、その後60歳で退職するまでフルタイム労働を続けた場合の平均的な生涯賃金の推計。
実際には、実力主義による評定が増え、同じ企業、同じ学歴でも収入に差がついています。
大企業に就職したらずっと安泰というわけではありません。
公務員の給料は高いのか
公務員の給料は民間企業を参考に決まります。
その基準は、下の表から大企業の大学・大学院卒の男性平均賃金を参考にしているのが読み取れます。
民間企業のように経営不振によるリストラ、倒産による失業がなく、年齢などの条件を満たせば採用試験を受けられるので、民間企業から転職する人も多くいます。
しかし、公務員は国や国民のために努めるため、その責任は重大です。
〇公務員・民間企業の平均賃金比較
月額(千円) |
||
国家公務員 |
411.1 |
|
地方公務員 |
362.0 |
|
民間企業 |
大企業 |
437.5 |
中企業 |
377.1 |
|
小企業 |
344.7 |
※民間企業は大学・大学院卒の男性賃金の平均
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