老後の生活スタイルは?|老後に備えてどのようにしたいのかイメージする

老後に備える

人生100年時代といわれ、平均寿命が伸び、老後の生活が長くなったことで、老後の生活不安が大きくなっています。

家族構成や健康状態、経済状態、環境、目的などによって老後の暮らし方は様々で、何の準備もなしに雪崩れ込むようにして第二の人生をスタートさせても、老後の生活を充実させることはできません。

健康・人間関係・お金は若いうちから大切に扱う

老後なんてまだ先でとても想像がつかないと思ったら勤務先の年配者や親など、周りを見渡してイメージしてみましょう。

どこで、どのような暮らし方をしたいでしょうか。

どのような暮らしを選ぶにしても、共通して必要なことは、第一に健康、第二に人間関係が挙げられます。

仕事を続けるにしても、趣味を楽しむにしても、周りの人との良い人間関係があればこそ生活は充実します。

そして何より、生きている限り、お金は必要になります。

充実した生活は誰もが望むものですが、予定通りにいかないことも多々あります。

軌道修正の可能性があることを前提に、若いときから計画していきましょう。

老後はどこで過ごすか考えてみる

暮らす場所により、日々の生活も違えば、必要なお金も変わってきます。

1.今の場所で暮らす

今住んでいるところで住宅を購入するのであれば、資金プランを立てます。

既に購入した住宅に住み続けたいのであれば、リフォームなどのメンテナンス費用を準備します。

2.子ども世帯と暮らす

二世帯住宅を建てて子どもと同居すれば、互いに費用の節約になります。

別途、金融資産もある程度蓄え、同居しない子への配慮も忘れないようにします。

3.高齢者施設

施設の種類やサービス内容により費用は大きく異なります。

入居時点の健康状態、必要な介護サービス、手持ち資金などから適切な施設を選びます。

4.田舎に移住

不動産価格だけでなく車の維持費や冬の暖房費などを試算し、生活費や利便性の確認をします。

空き家の紹介など移住者支援の有無もチェックするとよいでしょう。

5.海外に移住

国ごとに異なる物価水準を考慮し、生活費の収支をシミュレーションします。

公的年金は海外の口座に送金してもらえるので安心です。

6.海外でロングステイ

日本に自宅を残しておく安心感はありますが、二重生活の費用がかかるのがネックとなります。

日本での住民税・水道光熱費などの支払いを考慮する必要があります。

シニア世代の働き方

正社員よりも時間が自由になり、アルバイトやパートなどの非正規で働く高齢者は、ここ数年、大きく増加しています。

1. 雇用形態別65歳以上の雇用者数の推移(役員を除く)

正規職員・従業員、非正規職員・従業員とも年々増加じていますが、正規での待遇よりも非正規での待遇で働く人の増加が目立っています。

(単位:万人)

  正規職員・従業員 非正規職員・従業員
平成25年 81 204
平成26年 86 235
平成27年 93 268
平成28年 99 301
平成29年 109 316

参考:総務省「労働力調査」(平成30年)

2.65歳以上の人が働く方法

(1)再雇用・再就職

高齢になっても働ける環境を整えるため、定年後の再雇用制度をとっている企業があります。

また、別の会社に再就職する人もいます。

(2)シルバー人材センターに登録

シルバー人材センターは地域貢献と生きがいの両立を支援するため、市区町村単位に置かれた公益法人です。

受注した仕事を登録者に紹介しています。

(3)起業

仕事でこれまで身についたことを活かす、趣味を仕事にするなど、内容は様々あります。

高齢者は何歳まで働く希望を持っているか

老後も現金収入があると心強いのは確かで、就業を希望する高齢者は約7割にのぼります。

中には生涯現役で働くことを希望している人もいます。

(単位:%)

65歳くらいまで 16.6
70歳くらいまで 16.6
75歳くらいまで 7.1
80歳くらいまで 2.7
働けるうちはいつまでも 28.9
仕事をしたいとは思わない 10.6
そのほか 3.2
わからない 7.9
無回答 6.4

参考:内閣府「高齢者の日常生活に関する意識調査結果」(平成26年度)

総務省「労働力調査」(平成28年)によると、60歳を過ぎて働いている高齢者は多く、男性では60代前半は約7割、60代後半は約5割働いており、女性では60代前半は約5割、60代後半は約3割が働いています。

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