住宅購入のポイント|戸建てとマンション・中古と新築のどちらがよいか?

お金を使う

住みたい場所と予算から柔軟に選択する

住宅を購入すると決めたら、新築が戸建てなどにこだわらず、まずは住みたい場所の価格を調べます。

予算によっては新築の予定が中古に、戸建てからマンションに変化するかもしれません。

自分が住宅に求めることを再確認し、実際の物件価格や特徴(下表を参照)も考えて、妥協点を探ります。

適切な物件が見つからないときは場所の変更を検討します。

その際、価格が安くなるからということで駅から遠い物件を選ぶと、長い目で見たときの資産価値は下がりやすくなります。

住宅は人生の中で最も高い買い物です。

住み心地に加えて、資産価値の維持も視野に入れて選択するようにしましょう。

マンションと戸建て・新築と中古の特徴

庭のある戸建てがよい、眺望のよいマンションがいいといった住宅への思いや、資金面、安全、メンテナンスなど、それぞれの特徴も考慮して選びましょう。

マンションと戸建ての特徴

 

マンション

戸建て

購入費用

利便性の高い場所で新築なら、戸建てより高額なケースもある。

築年数により価格が大きく異なる。

土地を買って注文住宅を建てると費用も高額になる。建て売りや中古は、場所や建物の仕様により売値が決まる。

間取り・設備

パターン化された間取りが多い。

設備は築年数により差が大きい。

注文住宅なら、こだわった間取り・設備にできる。

価格は高額になる。

安全性

耐震性や耐久性は木造に比べて高い。

最新のものは免震構造の場合もある。

2000年以降の木造住宅は、建築基準法等の改正により、基礎部分が強化されている。

維持費

管理組合で定めた管理費・修繕積立金を月々支払う。

自主的にリフォーム費用等を貯めておく必要がある。

新築と中古の特徴

 

新築

中古

購入費用

建物が新しいので高額である。

新たに住宅を建てられる場所は限られているので、利便性の高い場所ならさらに高額になる。

建物部分は築年数が長いほど価格が下がり、住宅全体の価格を押し下げる。利便性の高い場所は土地部分の評価が高い。

間取り・設備

キッチン、バス・トイレなど最新設備のものが多い。

間取りはライフスタイルに合わせてさまざまに提案されている。

間取り・設備とも古いことが多いため、築年数によってはリフォームが必要となる。

安全性

最新の耐震基準を満たしている。

1981年6月以降に建築申請されたものは、マンション・戸建てとも新耐震基準を満たす。

維持費

当初3年または5年間、固定資産税が軽減される。

※2022年3月31日まで適用される。

固定資産税に加えて、リフォームなどのメンテナンス費用がかかる。

建て替えや売却を見据えて選ぶならマンションと戸建てのどちらがよいか

長い人生、家を購入したあとも生活の変化に合わせた対応が必要になります。

1.建て替えなら戸建てが有利

戸建て・マンション1

老朽化したマンションを建て替えるには、所有者の5分の4以上の賛成が必要です。

戸建てのほうが自分の意思だけでよいので、建て替えはしやすい。

2.売却ならマンションが有利

戸建て・マンション2

こだわった間取りの戸建ては、個性が強い分、売却しにくくなりがちです。

画一的な間取りの間取りのほうが売却しやすくなります。

購入時に気をつけたいポイント(チェックリスト)

地盤も含めた立地や周辺環境など、住宅を購入するときにチェックしたい項目です。

住宅の資産価値にもつながるので、購入時には必ず確認しましょう。

周辺環境

実際に足を運んで確認。

昼間と夜間、平日と休日の雰囲気、日当たり、人通りなど。

店舗、学校、公園、図書館などの公共施設の位置(距離)。

地盤(戸建ての場合)

沼地や水田などを埋め立てて造成地の場合、補強工事が必要になる。

土地の広さや形状(戸建ての場合)

三角形や斜め、狭小すぎる土地は、建築可能な建築物が限られてしまう。

接道条件(戸建ての場合)

敷地に2メートル以上の道路が接面しているか。

接面する道路は建築基準法上の道路であるか。

災害の有無予測

国土交通省のハザードマップで災害のリスクをチェックする。

通勤経路

最寄り駅までの距離

住宅性能評価書

これを取得した住宅は耐震性、耐久性、省エネ性などが数値化されており、住宅ローンの優遇、地震保険料の割引が受けられる。

共有部分の管理状況(マンションの場合)

駐車場、駐輪場、ゴミ置き場などがきちんと管理されているか。

隣家の状況(戸建ての場合)

境界線はどうなっているか、窓などは隣接していないか。

自治体の立地適正化計画の確認をする

今後の人口減少とこれからに備えて、「居住誘導区域」と、商業施設や福祉・医療施設などの立地を促す「都市機能誘導区域」を設け、暮らしを一定の範囲に収めるコンパクトシティー化を進める自治体が増えています。

居住誘導区域外でも住宅は立てられますが、暮らしにくくなったり、将来資産価値が下がったりする可能性があります。

住宅を購入する際は、市区町村の立地適正化計画がどうなっているか、必ず確認しましょう。

リフォームとリノベーションの違い

老朽化した建物を建築当初の性能に戻すのが「リフォーム」、建物に付加価値を足して新しくするのが「リノベーション」です。

イメージとしては修復してマイナスをゼロにするのがリフォームで、プラスにするのがリノベーションです。

最近はリノベーションした中古マンションや戸建てが増えています。

新築よりも価格が安く、自分で手をかけなくてもすぐに入居できるのがメリットです。

コメント