死亡保障はどう考える?|万一のときのために備える生命保険とは?

もしものときに備える

万一の時に保険金が入るのが生命保険の死亡保障

死亡保障として使う生命保険は、残された家族の生活のために入る保険です。

万が一の時、遺族年金だけでは生活に不安がある人は保険の加入を検討しましょう。

生命保険にはいろいろな種類がありますが、なるべく安い保険料で必要な死亡保障を確保したいときに候補となるのが、「定期保険」と「収入保障保険」です。

そのうち、収入保障保険は死亡保険金を一括ではなく年金形式で受け取れるので、生活費としてのやりくりがしやすく、保険料も安いのがメリットです。

また、保険料は高くなりますが、終身保険と養老保険は、死亡保障と貯蓄を兼ねることができます。

死亡保障のある生命保険の種類

大きく分けて掛け捨てのものと、貯蓄にもなるものがあります。

1.定期保険

10年などの期間を決めて加入し、期間中に被保険者が死亡すれば死亡保険金を一括でもらえます。

ただし、何事もなければ掛け捨てになります。

定期保険

(1)メリット

  • 終身保険や養老保険より保険料が安い。

(2)デメリット

  • 更新ができるが、更新ごとに保険料が上がる。

2.収入保障保険

30年間、あるいは60歳までなど期間を決めて加入します。

期間中に被保険者が死亡すると、年間120万円など保険金を年金形式でもらえます。

収入保障保険

(1)メリット

  • 定期保険よりも保険料が安い。

(2)デメリット

  • 保証期間や年金額の設定をしっかり行う必要がある。

3.終身保険

死亡保障が一生続きます。

つまり、必ず死亡保険金がもらえることになります。

途中で解約すると解約返戻金をもらうことができ、貯蓄性もあります。

終身保険

(1)メリット

  • 貯金と保障を一緒にできる。

(2)デメリット

  • 貯蓄にもなるが、現在は低金利。
  • 早期に中途解約すると元本割れする。
  • 保険料が高い。

4.養老保険

10年などの期間を決めて加入し、期間中に被保険者が死亡すれば死亡保険金がもらえます。

何事もなく満期が来たら、死亡保険金と同額の満期保険金をもらえます。

養老保険

(1)メリット

  • 貯金と保障を一緒にできる。

(2)デメリット

  • 早期に中途解約すると元本割れする。
  • 現在は低金利。
  • 保険料が高い。

収入保障保険の仕組み

収入保障保険は死亡保険金を年金のように受け取れますが、時間とともに保険金額は減少していきます。

保障期間と年金額を決めて加入します。

収入保障保険のしくみ

保険料が安く、時間が経つに連れ保険金額が減っていき最後はゼロになります。

たとえば、30歳から60歳までの30年の保障期間で、年金額120万円で加入した場合、購入時点で死亡すると保険金額は120万円× 30年で3,600万円になりますが、15年目に死亡すると残りの保証期間が15年なので、保険金額は120万円× 15年で1,800万円になります。

もしものときの備え方はどうする?

立場によって必要な死亡保障は違ってきます。

1.妻が専業主婦で子どもがいる夫婦

オススメの保険

夫に死亡保障。

定期保険または収入保障保険。

必要な保障期間

末子の大学卒業まで。

保障額はどう考えるのがよいか

夫が住宅ローンを返済中の場合や夫が契約者で学資保険に入っている場合、その分を減らしてもよい。

2.共働きで子どもがいる夫婦

オススメの保険

夫と妻に死亡保障。

定期保険または収入保障保険。

必要な保障期間

末子の大学卒業まで。

保障額はどう考えるのがよいか

夫は上記のケースと同じ。

妻の額は、妻が出している生活費に末子の大学卒業までの年数をかけて計算する。

(※)共働きで住宅ローンをペアローンで借りている場合は、ローンの返済終了まで、それぞれが出す生活費分を定期保険または収入保障保険でカバーするとよいでしょう。

3.子供がいない夫婦

オススメの保険

夫は定期保険。

妻は死亡保障は不要。

必要な保障期間

妻が65歳になるまで。

保障額はどう考えるのがよいか

会社員の場合、公的保障である程度カバーできるので、それほど多くなくてもよい。

4.個人事業主

オススメの保険

定期保険+収入保障保険。

必要な保障期間

子どもがいる場合は末子が大学を卒業するまで。

子どもがいない場合は妻が65歳になるまで。

保障額はどう考えるのがよいか

個人事業主の場合、公的保障からの給付が少ないので、子どもがいる場合は夫の死亡保障は会社員よりも多めにするとよい。

5.独身で親が健在

オススメの保険

親に仕送りをしている場合、その分を考慮して定期保険に加入する。

一生独身での確率が高くなったら、ある程度の貯金(葬儀代100万円くらいが目安)があれば不要。

必要な保障期間

親が死亡するまで。

保障額はどう考えるのがよいか

目的(仕送り額×必要年数、葬儀代など)にあった金額。

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