投資信託とETF(上場投資信託)との違い|どのように使い分けるか?

投資の種類

投資信託とETFはよく似ています。ファンドマネージャーに投資をお願いして、個人投資家に取引してもらうという金融商品という分類で分けるなら、ETFも投資信託も同じものといえます。

ただし、厳密にいえば、ETFと投資信託は異なるものですし、証券会社でも異なる金融商品として扱っています。

投資信託とETFのどちらに投資したらよいのか、その違いを見ていきます。

投資信託とETFの違い

1.投資信託とは

投資信託は、投資家から集めた資金をまとめて専門家が国内外の株式、債券などに分散投資を行い、もうけを投資家に分散する商品です。

最低投資金額について、投資信託は500円あるいは千円という少額から始められる金融機関もあります。

投資信託は、売買の注文を出しても実際にいくらで買えたのか、売れたのかは、通常は翌日にならないと分かりません。これは「ブラインド方式」と呼ばれています。

また、投資の基本である、国内外の債券や株式などを組み合わせて運用する「国際分散投資」は、投資信託の方が容易にできます。

2.ETFとは

ETFは、株式のように証券取引所に上々されている投資信託で、日経平均株価などに値動きが連動するように設計されており、株式と同じように売買できます。取引時間中はリアルタイムに価格が変動するため、機動的に売買を楽しみたい投資家に支持されています。

また、ETFは、個別企業の株式のように経営破綻のリスクがありません。個別株に投資する投資家からも、近年では注目度が高まっています。

最低投資金額について、ETFは1万円以上が多く、投資信託のように少額で投資することはできません。

なお、ETFは、国内債券指数に連動する銘柄が上場しておらず、ETFだけでは全ての資産の種類をカバーできません。国際分散投資を1つの商品で行える「バランス型」の銘柄もありません。

加えて、価格変動リスクを抑えるのに有効とされる「時間分散」を機械的に行う積立投資も、ETFの場合は一部の証券会社で株式累積投資(るいとう)で買えるだけで、選択肢が限られます。加入者が公務員や専業主婦に広がった「個人型確定拠出年金(iDeCo)」で投資できず、銀行では取り扱っていません。

ETFの投資信託に対する優位性について

1.投資信託に比べて取引の過程がシンプル

ETFは投資信託より売買が楽で取引の過程もとてもシンプルであるというメリットがあります。投資信託では、銀行から証券会社、そして保険会社など、さまざまな販売会社を経由して、投資信託の証券を売買しなくてはなりません。しかし、ETFならば、証券取引所に上場されているため、証券会社のみを経由で、売買することができるようになっています。

2.1日のうちにリアルタイムで価格が動く

ETFでは、取引価格の決め方も、投資信託とは異なります。投資信託の価格は、同じ取引の日であるならば、その日に、基準となる価額が決まっているので、投資信託は1日の、いつに売買してもその価格は同じとなりますが、ETFの価格は、1日の間で、株式のように変動しています。

これはETFが証券取引所の取引時間内に、ETFを売る側と買う側で取引され、それによって値段が決まるために、決まった価格にならないのです。つまりETFは、1日の間に利益を出すことができるメリットがあります。これは、1日ごとに価格が決まってしまっている投資信託とは違い、むしろ株式に近いといえます。

ETFは、上場株式と同じように、証券会社で扱われているので、インターネット上で簡単に注文ができますし、私たち個人投資家の出す注文の他、さまざまな要素で、ETFの値段も刻々と、分単位、時には秒単位で変動しているのです。

これは、取引の価格が1日ごとに決まってしまっている投資信託と比べても、とても動きやすく、注文も積極的に出せるというETFならではの取引方法です。たとえば、投資信託では、株式の市場が、大暴落をしてしまって、すぐに注文を出しても、東京証券取引所ならば、午後3時まで値段が決まりません。想定外の値段で買ったり、売ったりするため、特に投資の初心者の人にとって、投資信託はとても扱いにくいのです。

ETFは即座に注文が出せるために、このような場合にもすぐに対応できます。

3.投資信託と比較して手数料が安い

ETFを購入する時は、その時、市場で付けられている値段以外にも、取引手数料がかかります。株式の場合は取引手数料だけなのですが、ETFではさらに信託報酬という手数料もかかります。しかしETFは、この取引手数料と信託報酬の手数料が、とても安く済むのです。特にインターネット上で行うオンライントレードで、ETFの取引手数料、信託報酬は、格安とされています。

ちなみにETFを、あるネット証券会社で、定額プランというプランで購入すると、50万円までの取引でしたら、500円の取引手数料で済みます。

しかも、このオンライントレードによる取引の手数料は年々低下してきているのです。 ETFの手数料は、業界平均で、ETFの購入した価格の0.3%となっており、証券会社によってはETFの手数料を一部無料にしているところもあるほどです。なお、投資信託ですと、この手数料は、購入金額の3%ほどもかかります。

一方、保有している間に投資家が負担する運用管理費用(信託報酬)はどうでしょうか。

投資信託では近年、日経平均に連動する商品では大幅に引き下げられていますが、依然としてETFの方が低いです。TOPIX(東証株価指数)に連動する銘柄ではまだ年約0.13%も差があるのです。わずかと思われるかもしれませんが、投資金額が年間100万円とすれば、その差は1,300円。10年間では13,000円です。海外株式指数などに連動するタイプも、同様に保有コストには大きな差があります。

運用益は不確定ですが、投資コストは確実に負担するものです。コストに敏感な投資家は、ETFを活用して中長期投資を行っています。

投資信託とETFの違いのまとめ

投資信託とETFの違い
  投資信託 ETF
購入窓口 証券会社、銀行など 証券会社
売買価格の決まり方 1日一つの基準価格 その時々の取引価格(取引時間中は変動する)
信託報酬 高め 低め
最低投資金額 500円から買えるものもある 多くは1万円程度からある
信用取引 できない できる

投資信託、ETFのどちらにもメリット、デメリットはあります。どちらか一方しか投資できないわけではありません。双方を上手に組み合わせて投資してみてはどうでしょうか。

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将来お金の不安をなくすためにできることとは?

将来的にお金の不安をなくすには、貯蓄を増やすことも大切ですが、ただ、貯蓄を漫然と続けているだけでは、お金が貯まることはあっても増えることはありません。足し算だけではなかなか資産は増えません。

貯蓄を始めることはもちろん悪いことではないし、大切なことですが、お金持ちは積極的に投資を行っていることを肝に銘じておく必要があります。

超低金利の時代に、2%、3%の金融商品を探そうとすれば、投資信託や株式といった投資商品にならざるを得ないでしょう。投資をすることはお金を増やす上では避けては通れないものと認識する必要があります。

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